2017年2月9日付 国立極地研究所プレスリリースにて
地球表層圏変動研究センター 阿部彩子教授の記事が掲載されました。
(2017年2月22日更新)



掲載内容:
「過去72万年間の気候の不安定性を南極ドームふじアイスコアの
 解析と気候シミュレーションにより解明」

 国立極地研究所(所長:白石和行)の川村賢二准教授及び本山秀明教授、東京大学大気海洋研究所(所長:津田敦)の阿部彩子教授を中心とする31機関64名からなる研究グループは、南極ドームふじで掘削されたアイスコアを使った過去72万年分の気温とダストの解析から、氷期のうち中間的な気温を示す時期(以下、氷期の中間状態)に、気候の不安定性(変動しやすさ)が高くなることを見いだしました。
さらに、その一番の原因が温室効果の低下による全球の寒冷化であることを、大気海洋結合大循環モデルによる気候シミュレーションから解き明かしました。
 これまで、最終氷期(約10万年前~2万年前)における気候の不安定性ついては研究が進んでいましたが、複数の氷期を含む長期の傾向やメカニズムが明らかになったのは初めてのことです。
また、現在まで1万年以上続いている間氷期(温暖期)が将来にわたって安定である保証はなく、現存するグリーンランド氷床の融解によって気候の不安定性がもたらされる可能性も示唆されました。
 この成果は「Science Advances」誌にオンライン掲載されます。


詳しくはこちらをご覧下さい。

  国立極地研究所プレスリリース(2017年2月9日)
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