第2回 大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター サイエンスカフェ
「海の研究と仮説
ー40年のウナギ産卵場調査をふり返って」
日時: 2013年 1月23日(水) 18:30 ~ 20:30
ゲスト講師:塚本 勝巳(東京大学大気海洋研究所 海洋生命科学部門 教授)
ホスト講師:木暮 一啓(東京大学大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター 教授)
第2回地球表層圏変動研究センターサイエンスカフェでは、『ダーウィンが来た!』『サイエンスZERO』等にテレビ
出演された世界的なウナギ博士の塚本教授をゲスト講師に迎えます。
概要:
これまで海の研究で仮説が立てられることはあまりなかった。ウナギの産卵場の解明についても、海流を遡ってどんどん小さいレプトセファルスがとれれば、いずれは卵に到達するだろうというくらいの見通ししかなかった。広い海の中ではこれぐらいの「見当」ではとても間に合わない。そこで産卵の場所を推定する「海山仮説」とそのタイミングを知る「新月仮説」により、「ウナギは西マリアナ海嶺の南部海山域で新月の日に産卵する」と予想した結果、プレレプトセファルスが採れた。さらに、北から回遊してきた親ウナギは海山域に形成される塩分フロントを横切ると回遊をやめ、産卵を始めるという「フロント仮説」を立てた。その結果、2009年5月の新月に塩分フロントと海山列の交点で卵が採集された。次の目標はいよいよ最後の産卵シーンであるが、高精度の予想にはさらなる新仮説が必要だ。
定員:50名(希望者が多い場合は先着順とさせて頂きます)
参加費:1,000円(飲み物代と軽食代として。参加費は当日受付でお預かりします)
申し込み方法:
お申し込みの受付は終了いたしました。
※ お申し込み時に入力頂いた個人情報は、本サイエンスカフェに関する連絡にのみ利用し、他の目的には使用致しません。
【問い合わせ先】
東京大学大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター サイエンスカフェ事務局
E-mail:cesd_eventstaff◎aori.u-tokyo.ac.jp (◎を@に変えてお送り下さい)
TEL:04-7136-6325
FAX:04-7136-6321
講師略歴
塚本 勝巳
(東京大学大気海洋研究所 海洋生命科学部門 教授)木暮 一啓
(東京大学大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター 教授)
塚本 勝巳(Tsukamoto Katsumi)
1971年 東京大学農学部水産学科卒業
1974年 東京大学海洋研究所助手、助教授を経て 1994年より同教授、改組を経て2010年4月より東京大学大気海洋研究所教授
2006年 日本水産学会賞受賞
2011年 太平洋学術会議 Hatai Medal 受賞
2012年 日本学士院エジンバラ公賞受賞
専門 海洋生命科学
木暮 一啓(Kogure Kazuhiro)
1975年 東京大学農学部水産学科卒業
1980年 東京大学農学系研究科博士課程修了(同海洋研究所にて)日本学術振興会奨励研究員
1982年 アメリカメリーランド大学
1983年 海洋研究所助手、助教授を経て 2002年より同教授、改組を経て2010年4月より東京大学大気海洋研究所教授
専門 海洋微生物学