地球表層圏変動研究センター 阿部彩子教授が日本雪氷学会学術賞を受賞しました。
(2020年7月7日)




受賞件名:
数値気候・氷床モデルを用いた地球規模環境変動の研究

選定理由:(「雪氷」7月号から抜粋)
阿部彩子氏は、1990年代初頭に氷床モデルを開発した世界的先駆者の一人であり、以来当該研究分野を牽引してきた。特に氷床を地球気候システムの重要な要素と位置づけ、大気・海洋・地殻等の数値モデルと結合した大規模な数値実験によって大きな成果を挙げている。気候変動に関する世界的な研究の取り組みに、日本の代表として重要な貢献を果たし、これまでに幾度もIPCC報告書の代表執筆者を務めた他、氷床や古環境など各種の数値モデル相互比較プロジェクトにおいて主要な役割を果たしている。一方で、南極ドームふじ氷コアの気候学的解析を担うなど、国内の雪氷研究コミュニティへの貢献も大きい。次期深層掘削地点の選定において数値実験で支援する他、分野統合型の南極・北極大型研究プロジェクトにおいて雪氷分野を牽引する立場にある。以上のように、氷床を主とした気候システムの研究を通じて、世界と日本の雪氷学・気候学の発展に貴重な貢献をしており、学術賞に値する。


受賞アナウンス:
・日本雪氷学会 - 日本雪氷学会賞
https://www.seppyo.org/activity/winner-list/

2020年11月16日にオンライン開催される雪氷研究大会にて、授賞式と受賞記念講 演会が執り行われる予定です。



関連リンク

大気海洋研究所 2020年 受賞のお知らせ(2020年7月7日)

国立極地研究所 トピックス(2020年9月30日)

雪氷研究大会(2020・オンライン)のホームページ