2023年3月2日
東京大学大気海洋研究所 共同利用研究集会
古気候研究におけるプロキシとモデルの融合:温暖期の気候変動
概要
開催日時
令和5年3月2日(木)9:00~16:35
開催場所
東京大学大気海洋研究所2F講堂 & 1階ホール(ハイブリッド)
申込
事前登録制となります。リンク先のgoogleフォームよりお申し込みください。
コンビーナー
松崎賢史 (東京大学大気海洋研究所)
佐川拓也 (金沢大学)
平林頌子 (東京大学大気海洋研究所)
久保田好美 (国立科学博物館)
吉森正和 (東京大学大気海洋研究所)
黒田潤一郎 (東京大学大気海洋研究所)
阿部彩子 (東京大学大気海洋研究所)
横山祐典 (東京大学大気海洋研究所)
大気海洋研対応者
松崎賢史(東京大学大気海洋研究所)
要旨
本研究集会の目的は、古気候復元の研究手法であるプロキシとモデルシミュレーションを用いた最新の研究成果の発表と、プロキシ−モデル融合研究に関する議論を行う場を提供することである。特に、PMIP (Paleoclimate Modeling Intercomparison Project) などで着目している時代(鮮新世から第四紀の顕著に温暖あるいは寒冷な時期や退氷期の1万年スケールの連続的な時間変化など)に焦点を当てて議論を行うことで国際的なプロジェクトへの貢献を目指すとともに、日本のコミュニティが世界を先導できるトピックスの開拓も目指す。
過去の気候変動の復元とメカニズムの理解は主に、海底堆積物やサンゴ・氷床コア・年縞・石筍などを用いた古気候プロキシと、気候モデルを用いた数値的アプローチによって行われる。古気候プロキシは様々な時間スケールにおいて実際に起こった気候変化の定性的・定量的復元に優れている一方、復元データの空間的なカバー率や理論的説明には制限がある。気候モデルは変動の空間的分布の把握や観測データの理論的説明に優れている一方、長期間のシミュレーションには計算機資源の制限や実データによる裏付けが必要である。そのため、古気候変動の包括的な理解のためにはプロキシとモデルの融合は欠かせないが、国内の両コミュニティが一堂に会して議論する場は限られている。本研究集会では最新の研究動向の把握に加えて、コミュニティ間のギャップや融合可能性の高い日本独自のトピックスを洗い出し、我が国の古気候研究コミュニティの国際的プレゼンスを高めることを目指す。
詳しくはこちらをご覧下さい。
・大気海洋研究所 研究集会 古気候研究におけるプロキシとモデルの融合: 温暖期の気候変動