2021年度成果発表会
このたびは、2021年度「富岳」成果創出加速プログラム「防災・減災に資する新時代の大アンサンブル気象・大気環境予測」成果発表会へご参加いただき、誠にありがとうございました。成果発表会では、本格稼働して1年になるスーパーコンピュータ「富岳」を利用した我々の研究成果の一部を紹介させていただきました。今後も「富岳」を活用し、集中豪雨や台風の先進的な予測手法の開発研究を進めていきます。
本成果発表会は、一部の発表等を対面方式としたハイブリッド形式で開催し、一般の方々はオンライン参加とさせていただきました。全国各地から約150名近い方々に参加していただきました。ご参加いただいた皆様に心から感謝申し上げます。本プロジェクトの活動は、引き続き、成果発表会やシンポジウム等を通じて紹介させていただく予定です。また、ホームページ、SNS等で情報発信をしていきます。今後も、本プロジェクトヘの理解とご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
- 開催日
- 2022年3月11日(金) 13:00~17:00
- 開催方法
- 「Zoom」を用いたオンライン配信
- 参加費
- 無料
- 参加方法
- 下記申込みフォームより事前に申込が必要です。
※接続用URLの連絡は3月上旬を予定しております。
申込みフォーム - 申込締切
- 2022年2月28日(月)(先着順です。定員になり次第、締め切ります。)
- 主催
- 東京大学大気海洋研究所
- 後援
- 一般財団法人 高度情報科学技術研究機構
- お問合せ
- 東京大学大気海洋研究所 富岳気象課題事務局
電子メール:fugakuatmos@gmail.com
本成果報告会は一般の方にもご参加いただけますが、専門性の高い講演内容となります。ご理解ください。
近年、毎年のように、集中豪雨や台風が襲来し、令和3年夏季には梅雨前線や停滞前線による豪雨で各地に被害が生じました。現在の科学的知見では、人間の影響が地球温暖化させてきたことには疑う余地がないとされ、温暖化した気候では極端な大雨や極端気象現象の深刻さが増大するとされています。本課題では、将来さらなる激甚化が予想される集中豪雨や台風等の極端気象現象からの防災・減災を実現するために、数日程度から数週間~季節スケールの大規模アンサンブルの気象・大気環境予測実験をスーパーコンピュータ「富岳」を用いて実施し、リードタイムをもった確率予測情報の提供が可能な新時代の予測技術の確立を目指します。本成果発表会では、本課題における2年目の成果を報告し、今後の富岳による気象・大気環境予測研究の課題について議論いたします。
プログラム
第1部 成果発表会
司会 三好 建正【テーマ横断代表】(理化学研究所 計算科学研究センター・チームリーダー)
- 13:00-13:05
- 宅間 裕子 (文部科学省研究振興局参事官(情報担当)付 計算科学技術推進室長)ご挨拶
- 13:05-13:15
- 佐藤 正樹【課題代表】(東京大学 大気海洋研究所・教授)
「「富岳」成果創出加速プログラム「防災・減災に資する新時代の大アンサンブル気象・大気環境予測」課題の研究紹介」
【講演資料】佐藤 正樹 - 13:15-13:25
- テーマ1 川畑 拓矢【テーマ1代表】(気象研究所・室長 / 気象業務支援センター )
「豪雨・強風に対するリスク予測」」
【講演資料】川畑 拓矢 - 13:25-13:45
- テーマ1 吉村 僚一(東北大学 大学院工学研究科・大学院生)
「冬季の南関東で発生する晴天乱気流の高解像シミュレーションおよび飛行中の旅客機への影響解析」 【講演資料】吉村 僚一 - 13:45-14:00
- テーマ横断 雨宮 新(理化学研究所 計算科学研究センター・特別研究員)
「富岳を用いた2021年夏の30秒更新リアルタイム降水予報実験」 - 14:00-14:05
- 質疑応答
- 14:05-14:15
- 休憩
- 14:15-14:30
- テーマ2 宮川 知己【テーマ2代表】(東京大学 大気海洋研究所・准教授)
「高解像度全球モデルを用いた週〜季節スケールの極端現象リスク予測」」
【講演資料】宮川 知己 - 14:30-14:45
- テーマ2 升永 竜介(東京大学 大気海洋研究所・特任研究員)
「高解像度全球大気海洋結合モデルを用いた季節内から季節スケール予報の向上へ向けた取り組み」 」
【講演資料】升永 竜介 - 14:45-14:53
- テーマ3 八代 尚【テーマ3代表】(国立環境研究所 地球システム領域・主任研究員)
「大気環境シミュレーションとデータ同化」」
【講演資料】八代 尚 - 14:53-15:15
- テーマ3 田上 雅浩(国立環境研究所 地球システム領域・特別研究員)
「水同位体NICAM開発成果」 - 15:15-15:30
- 質疑応答
- 15:30-15:45
- ポスター発表紹介
第2部 ポスター発表
16:00-17:00
- 大泉伝(気象業務支援センター)「令和2年7月球磨川の豪雨事例を対象としたキキクルを用いたImpact based forecastの試み」
- 前島康光(理化学研究所)「令和2年7月豪雨を対象とした高密度PAWRの観測システムシミュレーション実験」」
【講演資料】前島康光 - 斉藤和雄(気象業務支援センター)「台風に伴う北向き非地衡風のPREへのインパクト -雲解像モデル実験-」
【講演資料】斉藤和雄 - 小林健一郎(神戸大学)「霞堤による洪水抑制メカニズムの分析 - 多数降雨アンサンブルによる影響評価に向けて -」
- 平野創一朗(琉球大学)「大気海洋結合モデルで再現された2018年台風第24号の眼の中の深い対流雲」 」
【講演資料】平野創一朗 - 藤田匡(気象研究所)「変分法によるドップラー速度のスケール依存同化の検討」」
【講演資料】藤田匡 - 大石俊(理化学研究所)「高頻度海洋アンサンブルデータ同化システムにおける適応型観測誤差膨張の有効性」
- 瀬古弘(気象研究所)「メソアンサンブルと1km-asucaを用いた豪雨解析」」
【講演資料】瀬古弘 - Ting-Chi Wu(理化学研究所)「Examining the sensitivity of the accuracy of EFSO to ensemble size」」
【講演資料】Ting-Chi Wu - James Taylor(理化学研究所)「Convective-Scale Imbalance Induced by 30-Second Update Radar Data Assimilation」
- 吉村僚一(東北大学)「冬季の南関東で発生する晴天乱気流の高解像シミュレーションおよび飛行中の旅客機への影響解析」
- 雨宮新(理化学研究所)「富岳を用いた2021年夏の30秒更新リアルタイム降水予報実験」
- 高須賀大輔(海洋研究開発機構)「NICAMを用いた大アンサンブル実験で見られたMJOの東進特性の分岐」
- 升永 竜介(東京大学)「高解像度全球大気海洋結合モデルを用いた季節内から季節スケール予報の向上へ向けた取り組み」
- 関山剛(気象研究所)「深層学習を使った気象シミュレーション代理モデルの可能性」」
【講演資料】関山剛 - 田上雅浩(国立環境研究所)「水同位体NICAM開発成果」